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グレーゾーンの息子を育てる「当事者」としての視点で

グレーゾーンの息子を育てる当事者の視点でのイメージ画像-株式会社アイトカム諏訪部彩

当事者だからこそ感じられる、発信できることを大切にします

はじめまして。株式会社アイトカムの諏訪部彩(すわべあや)と申します。

大切な我が子はグレーゾーンです。(発達障害の疑いはあるが、診断を受けていない)それがきっかけで本を読んだり、セミナーに参加したり、民間資格取得に向けて取り組んだり、スクールカウンセラーに相談したりを通じて色々とお話を聞き、日々勉強をしている最中です。

そうしていく中で、思っている以上に悩んでいる人が多いんだという実感、それなのに理解者がいない、相談できる場が少ない、という「行き場のない」感覚・・・。「当事者」だからこそ感じたことを、自分の言葉で発信出来たらと考えてブログを始めることにしました。ご意見や考え方は様々かと思います。その中の一つの見方として、こういう見方もあるか、という風にご覧いただけましたら幸いです。

「発達障害」についての私の捉え方


はじまりの今回は「発達障害」についての私の捉え方について書きたいと思います。

まずは一般的に書かれていることですが、発達障害は、生まれつき脳の働き方の違いがあることによって、幼少期から行動面や情緒面に「特徴がある」状態です。得意・不得意の特性、その人が過ごす環境や周囲の人との関わりのミスマッチから社会生活に困難が生じます。発達障害は見た目では分かりにくく、その症状や程度、困り事は様々です。近年は発達障害に対する社会の認知が進み、理解してもらえることも多くなりましたが、それでも発達障害の特性を「我儘」「自分勝手」「問題児」などと捉えられ、「怠けている」「親のしつけが悪い」などと批判されることも少なくないのが現状です。

発達障害には、自閉スペクトラム症注意欠如・多動症(ADHD)学習症(学習障害)チック症吃音などが含まれます。同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることもあります。また、発達障害の特性はあるが、診断基準は満たさない状態を指す、グレーゾーンといわれるケースもあります。発達障害かどうかは、数値のような「明確な基準がない」ので、はっきりと見極めづらい状態にある人もいるのです。

このように、人によって症状や程度が本当に様々であることから、その人の「特徴・個性」である、という見方もできます。病院を受診し診断を受けた上で、適切な療育や投薬などで生活上の支障を緩和すること、日常生活や学校生活の場での過ごし方を工夫出来るよう周囲の人に協力をしてもらうこと等、自分たちに必要かつぴったりな支援を、自分たちから求めていくのが重要です。

『生きやすい環境』を自ら探し求め、創っていくために


「特徴・個性」なのだとすれば、先述の通り支援もそうですが、親子にとって『生きやすい環境』を誰かに与えてもらうのを待つのではなく、自ら探し求め、創っていく姿勢がとても大事なのではないかと考えています。

自分たちの人生の主導権を自分たちでしっかりと握る、ということです。

それにはまず『自分のことをよく知って、それを受け入れること』がスタートだと考えています。

これは、

「保護者の方がお子様のことを」

「お子様が自分のことを」

という2つの視点の意味合いになります。

「発達障害」「グレーゾーン」ということに囚われず、周囲のお子様と比較して良い悪いということにも囚われず、一人の人間として、唯一の個性として、お子様が何が得意で何が不得意なのか、何が好きで何が嫌いなのか、どんな価値観を持っているのか、つぶさに観察して、知って、現状を受け止めてあげるのが、大事だと考えています。保護者の方が受け止めて認めてあげることで、お子様は初めて自分自身を知り、それを肯定することが出来るのです。

ですが勘違いして頂きたくないのが、

発達障害やグレーゾーンであろうと、定型発達であろうと「ありのままのその人」で人生を歩んでいくことに変わりはないんですよね。どんな人にも、得意なことがあれば、不得意なことがあるわけです。その人だけの個性を、どこでどうやって発揮していくのか、自分の意思あるいは周りのサポートを受けながら、成長とともに探していく過程をたどるのは、誰であっても同じなのではないでしょうか。

人はそれぞれ違うし、特長、個性、考え方も様々で当然


「人はそれぞれ違う、特長や個性も考え方も様々で当然」という前提認識を社会全体で持ち、お互いが得意・不得意を理解して、助け合えるような世の中になるのが何よりです。学校教育もお子様それぞれのニーズに合った形で行われるのが本来は理想です。

でも、それをただ何もせずに待っているだけでは、私たちの子どもはあっという間に大人になってしまいます。

私たちが「今」子どもたちに出来ること・・・

『自分の特長を知り、その特長を生かして輝ける場所を、自分で探していける力』

これが、私が思う「生きる力」であり、この力を子どもに渡してあげること、それが「今」私たちが出来ることなのではないかと考えているのです。

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