発達障害の子どもが「才能の塊」である理由6つ
今回は「発達障害の子どもが「才能の塊」である理由」6つを紹介します。
発達障害と言っても症状や程度、特性は様々なので、もちろんこの限りではありません。ここでは諏訪部彩が、発達障害グレーゾーンの我が子との関わりを通じて実感したことをもとに書かせていただきます。
長所と短所は表裏一体です。発達障害の有無に関わらず、誰でも長所と短所は持ち合わせています。どこでどのように発揮するかさえ考えていけば、一見短所と思えることであっても、誰にも勝る長所となり、誰かの助けになるかもしれません。そんな風に、互いを認め合い、助け合える世の中にしたい、というのが私の根底にある思いです。
- 周囲の目を気にしない
- 固定観念に囚われない
- 常に何か考えている
- 特定のことに極端に長けている
- 夢中になれる
- 思い立ったことはすぐに実行する
1.周囲の目を気にしない
発達障害の子の特性の一つとして、相手の気持ちをくみ取ったり、周囲に注意を払ったりすることが苦手な場合があります。なので、かなりストレートな言い方になったり、それいまやる??という場面で突拍子のないことをしてしまったりします。
でも、私は我が子を見ていて、これは長所だなと感じたのです。私は子どもの時から周囲の目や評価を気にしすぎるところがありました。こんなこと言ったら嫌われるかな、こう感じるのは間違っているかもしれないな、という風に。それで自分が本当にやりたいこと、本当に言いたいことを、我慢してきた場面がいくつもありました。周囲に合わせて生きている、そんな気がして、違和感がありました。そんな時、我が子が自分の思うがままに発言する、行動する姿を見て、こうあるべきという凝り固まったものから解放され、救われた気持ちになったのです。
2.固定観念に囚われない
とくに大人は自分のこれまでの経験から「普通」という物差しを持っていて、それを使って物事を推し量っていますよね。私は我が子を前にして自分の中の「普通」はガラガラと音を立てて崩れ去りました。そもそも「普通」は人それぞれ違うんだ、ということに改めて気づかされたわけです。
我が子は小学生になって時間割通りに動いていく生活になじめず、「ぼくは算数の計算を頑張っていたのに、はい、次は漢字やるよーって言われる。なんで一生懸命やっていたのに、やりたいことをやりたいときにやらせてもらえないんだ」と不満をこぼしました。
私は子どもの時、そんなことを考えたことも思ったこともありませんでした。「それが普通」だと思っていたから。「先生に言われたとおりにしていれば良いんだ」と完全に受け身、思考停止です。先生からしてみれば、言うとおりに動くから「良い子」ですよね。でも、どちらが良いのでしょう?幼少期の私より、我が子の方がよっぽど能動的に学習しようとしていて、自分なりの見方・考え方を持っているなって。私はそう感じました。大人が思っている固定観念を持たない、「普通」に当てはまらない。これって、これからの時代は特に、大切で必要な力だと思いませんか?
3.常に何か考えている
起きている間は常に何かを考えている我が子。そして、それを誰かに伝えたい気持ちが強く、話し始めるとこちらの都合はそっちのけでマシンガントークが始まります。我が子の場合、内容はゲームのことだったりするのですが、とにかくマニアックなんですよね。そんなことまで考えているの?というくらい、深くてリアル。話を聞くのは結構大変ではありますが、聞くたびに感心してしまいます。頭を休めることなく、常に考えているし、とてつもなく深堀りする。これも大変素晴らしい力だと思っています。
4.特定のことに極端に長けている
我が子はワーキングメモリの働きが弱いらしく、短期記憶が苦手で、口頭で言われた指示を覚えておくことが難しいので、口頭で伝えるのではなくて、なるべく書いてあげることで補うようにしています。
そのかわり、長期記憶に大変優れています。小さい頃のことでも、ここでこんなことがあったね、ママはここでこんなことを言ったよね、とその場所で起きた出来事、会話まで詳細に覚えています。本人に聞くと映像で記憶しているらしいです。何に長けているかは、人それぞれ異なると思いますが、からっきしダメで苦手なことがある分、逆にすごーく得意なことを持ち合わせているのが、発達障害の子どもの特性としてあるようです。
苦手なことの方に目を向けてしまうと、なんでうちの子は他の子が難なく出来ていることが出来ないの?となってしまいますが、誰にでも少なからずそういうことはある、と考えること。そして、そつなく出来るがどれも平均的であるよりも、一つでも人より得意なことがある方が、将来はそれが武器になる、と考えて、良いところを伸ばす方へ考え方を持っていくほうが、親子ともに気持ちが楽に、幸せに生きられるのかなと思っています。
5.夢中になれる
やり始めてはまったときの集中力はすごいです!時間を忘れていつまでもやります。声をかけなければトイレに行くのも忘れています。その分、切り替えが苦手なので、学校などの集団生活の場で、時間割で動くことが苦痛に感じてしまったりするわけです。時間で行動する、人に合わせて行動する。こういったことは社会に出るうえで身につけるべきことだと思います。我が子を見ていると、年齢が上がり情緒が発達するにしたがって、だんだん出来るようになってきています。なので「時間を忘れて夢中になれる」長所を大事に、子どもの成長を長い目で見てあげられたら良いのではないかと考えています。
6.思い立ったことはすぐに実行する
思い立ったことはすぐに試してみたくなる。そう思うことは誰でもあると思います。でも場所や時間、場面、タイミングなどを考えて、やるかどうかは判断しますよね。発達障害の子どもは、周囲の目が気にならず、空気を読まない特性を持っているので、思い立ったことはすぐに実行します。その実行力とスピードは天下一品です。周りからするとすごく衝動的な行動に見えてしまうこともあります。
しかしこれも、発揮する程度と場面次第で紙一重だということですよね。やろうと思っても、もうちょっとよく考えてからにしよう、機が熟してからにしよう、と考えて、どんどんタイミングが遅れる、どんどん腰が重くなっていく。それよりも、これからはスピード第一!ひとまずやってみてから、うまくいかないことは修正すれば良い!そんな考え方の方が、技術進歩が速く、どんどん流行が変わっていく今の時代には、武器になり得るということです。