子どもの発達障害というのは誰の問題なのだろうか
私の体験から感じたことを率直に書きます
お子さんの発達障害というのは『誰の問題なのか』・・・
少し厳しい言い方になるかもしれませんが、諏訪部彩自身の体験から感じたことを率直に書きたいと思います。このブログを見てくださった方へ、少しでも力になることが出来ましたら幸いです。
お子さんは自分が「発達障害であること」に困っているわけじゃない
お子さん自身は、自分が発達障害であることが一つの原因で、学校や日常生活の中で困っていることや問題や悩みがあっても、発達障害であること自体に問題を抱えているわけではありません。
そう、子どもが「発達障害であることが問題」だと捉えているのは、親であるということです。
例えば、
✅子どもが発達障害と診断され、ショックを受け、事実を受け止めきれないでいる
✅「どんなふうに思われるか」と、周囲からの目や評価が気になり、不安になる
✅発達障害と診断され、この先子どもにも自分たちにも何か不利益があるのではないか
このように、様々な思いや感情に苛まれてしまい、問題の焦点が「自分の子どもが発達障害であること」に当てられてしまうのです。そうすると対応を間違ってしまうことがあるので、本当に注意して頂きたいのです。
問題の本質はどこなのか
もう少し説明すると、こんな意識を持ってしまうことがあるのです。
✅自分の子どもは健常者ではない、みんなと同じことが出来ない、かわいそうな子だという決めつけの意識
✅障害があるのだから、周囲が配慮すべきだ、という他人任せの意識
そうなると、ますますお子さんは自信を無くして、自己肯定感は下がり、自立は遠のいてしまいます。
親が、問題の本質は何か、ということをよく見つめなくてはいけません。「発達障害なのだから」と、ある意味それを隠れ蓑にして問題の本質から目を背け、よく見ない、知ろうとしないことの方が、お子さんにとってさらに大きな問題となってしまうのです。
お子さんが学校や日常生活の中で、どんなことが起きているのか、どんなことに困っているのか、どのように感じているのか・・・
お子さんの様子をよく観察し、本人や学校の先生などから話を聞き、これらをしっかりと把握してください。
ですが、これはそもそも親として当たり前の行動ですよね。
子どもが発達障害だから、ではないのです
どんな人でも得手不得手はあり完ぺきではありませんよね。どんなお子さんであっても、学校生活の中で少なからず不安を感じ、大小あれど何かしら悩みを抱えて過ごしているはず。
発達障害かどうかではなく、一人ひとり違うのですから。だから、親として子どもの様子をよく観察して、親が出来るフォローがあるのであれば、すかさずしてあげるべきなのです。親の役目なのです。
『我が子に対して関心を向け積極的に関わる』
親がどれだけ、これをしてあげられるか。子どもの健やかな成長に、私はこれが一番大事だと考えています。人の話や、インターネットの情報、育児本・・・を読み漁るのではなく、目の前の我が子をよーく見てあげてほしいのです。そうすれば自ずと我が子にとって必要なことは見えてきます。
子どもの助けになる専門的支援はどんどん活用!「発達障害であること」が関わるのはこれだけ
「発達障害であることによる」その子にとって必要かつ効果的な支援があるのであれば、どんどん活用しましょう。その子に必要な専門的な支援を適切な時期に受ける。「発達障害であること」が関わってくるとすれば、この部分だけだと思います。
いずれお子さんが社会に出たら、様々な環境で、様々な考え方・価値観を持つ人と関わることになります。お子さんの特性や個性を本当によく理解してくれて、配慮してくれる人ばかりと付き合うことが出来れば幸運ですが、そうとは限りません。だから、自分のことを理解してくれるのを周囲に期待するのではなく、自ら能動的に行動して、自分の居場所を探し、周囲と良好な関係を築ける力を身につけてもらいたいですよね。
そんな力をお子さんが身につけて大きくなってほしい!という思いで、私は活動をしています。
発達障害やグレーゾーンのお子さんの支援を積極的に行っていますが、実際はどんな子であっても同じです。自分の特性や個性に気づき、それを活かして活躍できる場所を探していく。一人ひとり違うし、得手不得手もあるし、完ぺきじゃない。だから誰でも同じなのです。
お互いを尊重し助け合える社会の実現のために
親御さんには「発達障害だから」ということに囚われずに、お子さんが持って生まれた特性や個性を発見しそれをどう生かすか、ということにフォーカスして、ある意味、周囲に期待せず、反応や評価は気にしない。子どもが自ら自分が活躍できる場所を見つけていける、フットワークの軽さと心の強さを身につけられるように支援する。そんなパラダイム(ものの見方、考え方)を持ってもらえたらと考えています。
それが、どんな人も自分の個性を活かして人に貢献し、自分の苦手なことは人に助けてもらう。
『お互いを尊重し助け合える社会の実現』に近づいていくことになると思うのです。
※「7つの習慣®」および「7つの習慣J®」はフランクリン・コヴィー・ジャパン社の登録商標です。