発達障害の子どもが適切に行動を切り替えられるようになる5つの支援策
見方を変えれば長所なんだ!
発達障害の子は特性上、こだわりが強いため変化を嫌う傾向があったり、周りの人と合わせるという意識が低く、周囲を気にしながら行動することが出来なかったりするお子さんがいます。
ただ、それらが欠点なのかと言うと、一概にそんなことはなく、一心不乱に没頭できることで類まれな力を発揮できることもあるわけです。特性が良い方向へ作用するように関わってあげたいですよね。見方を変えればこの子の長所なんだ!ということを私たち親が必ず頭の片隅に意識しながら接していきましょう。
行動を適切に切り替えられるようになるための5つの支援策
1. 活動を切り上げる前に知らせてあげ、終わり方について必ず合意を得る
出来るだけ本人が納得して、本人の意思で行動を切り替えることが出来るように、いきなり指示をするのではなくて事前に伝えるようにし、ゲームであれば時間で区切るのではなくて「あと1試合ね」などと、ゲームの区切りで終われるような提案をしてあげて、本人の合意を得るようにしてあげましょう。
2. 次に取り組む活動を知らせ、見通しを持たせてあげる
変化を嫌い、新たなことへ取り組むことに抵抗があるのは、見通しが立たないことに不安を感じてしまうことが理由の1つでもあります。次の行動に移ってもらう前に、次は何をするのか、どのくらいの時間がかかるのか等を伝えてあげ、見通しがつくことで安心すると、それなら出来るかもと次の行動に移ろうという意欲にもつながります。
3. 次に取り組む活動を出来るだけ本人が楽しめるものにする
切り替えて次の行動に移したところ、大変だった、面倒だった、嫌な思いをした、と感じてしまうと、意欲が下がり、やりたくない思いが先行して行動出来なくなってしまう可能性があります。「行動を切り替える」ということを強化するためにも、出来るだけ本人が楽しめるものにしてあげましょう。それを繰り返して、年齢が上がってくれば、次がどんな活動であっても自然と出来るようになっていきます。
4. 周囲に同じ活動をしている子がいる場合は、周りの動きを見るように促す
次に自分がすべき行動に迷った時には周りの人の動きを確認すると良い、という発想がそもそもない、ということがあります。そんなのいちいち人から教わらなくても身についていくことなんじゃないか、と思うことが出来ないというのも発達障害の子どもに見られる特徴です。でもその「いちいち」なことを教えてあげると、「ああ、なるほど」とすんなり出来ることが意外に多いのです。
5. こだわり自体は否定しないでキリの良いところまではさせてあげるなど理解を示す
こだわりを持ち、無我夢中に一つのことに集中出来る力は、誰もが持ち合わせているわけではなく、その子の長所でもあるはずです。それは大事にしてあげたいですよね。お子さんが自己否定してしまうことがないよう、ある程度大目に見てあげることも必要かもしれません。最初にもお伝えしましたが、出来るだけ本人が納得して、本人の意思で行動を切り替えることが出来るように、促してあげることが大切です。